12月15日(日)から12月21日(土)の日記。

ほんとうに久しぶりにmimiちゃんと会った。
確か、9月以来。
遅いランチを新マルのmusumusuで。
ランチセットとアラカルト、それからシードル入りのビールを注文する。
話しているうちに、嬉しい知らせを聞いて、ノモウノモウとなる。
吞まずにはいられない、お祝い気分。
二軒目はまたいつもの、ヨーロッパチックな暗い中庭に面したマルゴでワイン。
心の深いところから、ほんとうによかったなあとグラスを重ねる。
東京駅丸の内側から八重洲側に歩いているとき、過門香の広告写真が目に留まったとたん
立ち止まってしまった。胸がぎゅっとなり、涙がどっと溢れる。
自分でも意味がわからなくてしばらく見ていると、仏壇に似ているのだ。
仏壇を見て胸が熱くなったことはないが、過門香の奥行きのあるエントランスは、
仏壇の向こうになにがあるのかを教えてくれた。
母から電話。お友達とのパーティ料理の相談。
話しているうちに、だんだんいら立ってくる。
一品の料理に、具材や調味料を加えることも、加えようとしているものを引くことも、
もしくは今のこれでいいと決め、味を際立たせることは同じなことなのに、なかなか伝わらない。
母はどうしても加えたがる。
物のない時代に育った母と、そうではない時代に育った私との違いなんだろうか。
それとも性格の違いなんだろうか。
そうね、と母の意見に簡単に合わせる事ができないのは、母に対して失礼だと思う気持ちがあるからだ。
何年ぶりだろう、HりんとYっとくんと会う。
結婚してもう十年くらい経つのかな。二人は仲良しで、端にいてほほえましかった。
”ぼこい”のカウンターの中では、変わらず息子さんお二人が丁寧なお料理を作り出して下さる。
おかあさんは一昨年天国に召されたとのこと。
おかあさんの代わりに、今は大学生のお孫さんが二人、手伝っていた。
年末だから、テーブル席は空いておらずカウンター席。隣に座ったNさんとぐいぐいお酒を吞む。
こんどは姥桜だけではなく、若い女子も連れてくるようにとのNさんの命令。はいはい。
健診。いまの所異常なし。ほっとする。
T先生は相変わらず疲れていた。9時に行って、診てもらえたのは2時を過ぎるころ。
4時間半待った頃、後に用事があったから、受付の人にあとどのくらいかかるのかを訊ねると
待ち合い室にいる患者のほとんどがT先生を待っていると聞いて、人ごとながら卒倒するような思い。
婦人科は医者の数が少なく激務。特に勤務医は倒れる寸前、しかも訴訟問題が多いと聞く。
初めて病院に行った翌日、ネットで医者の過労について検索した。
その内容は想像を絶するもの。志し高い使命感を持った医者ほど。
Tちゃんに、ジム・ジャームッシュの新作、オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴを観に行こうよと誘う。
彼女も私も、吸血鬼の物語が好きだ。
どうして好きかは、話し合ったことはないけど。
映画を観る前には予告編を何度もみた。ざらっとした感触のサウンドから始まる、
ムッシュの醸し出す世界が好きだ。それに、ティルダ・スゥイントンのファンでもある。
何がどうという映画ではない、じわりじわりボディ・ブロウが効いて来る感覚。










