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YさんとKくん    8月9日記 

今日は築地市場と家を何往復かするだろうから、バスの一日券を買う。

明日があるから体を疲れさせたくない。

さいきんはそういうふうに計算できるようになった。

それでも疲れさせた方が体力は付くのではないかなともどこかで思っている。


青果部の八百屋さんの金○さんに行くと、”毎度”と声がかかるようになった。

毎度、と言われるのを望んでいたのに、実際に声がかかると恥ずかしくて

積み重なったダンボールの影に入って野菜を選んでいるふりをしたりしている。

恥ずかしいから、野菜をよく見ることができない。恥ずかしいのもあるけれど、

野菜のことがわからないから、どう見ていいのかわからない。

それにいくぶん自意識過剰にもなっているから、まったくややこしい。

若社長につかまって、随分長い間立ち話をする。時計を見るともう9時になっていて

魚も買いに行きたいから帰りたいけれど、きっかけを作れない。

今日は冷たい麦茶を二杯と蜂蜜飴をごちそうになった。

野菜の袋を家に置きに帰って、今度は水産部に行く。

オニアサリを買ったお店の店員さんはとても丁寧にその貝について教えてくれた。

三重県特産の貝でエグミはあるが、それを土地の人は好むこと、ふつうの浅蜊より

味も生命力も強いこと、だから火にかけて口が開くまでに時間がかかること。

それから一般的な貝の保存の仕方についても習った。いい顔をしている人だった。

ほかの店で鯵を買った。キラキラしているからきっと美味しいだろうと思って。

けれどお店の人たちの顔を見るとくすんでいる。すこし不安になる。


今日はお昼を作っている時間がないからパンを買って帰る。

スペインから帰ってきているYさんと息子さんのKくんが来て、みんなで昼ごはんを食べる。

Kくんは部屋の気になるものに向ってゆっくり進んでゆく、

そしてゆっくりなめるようにCDや本を見ている。

音楽の趣味はたくやさんと合うようで、それになんとなく気も合うようで、

ゆっくり日本語を話すたくやさんと、それを耳と目で聴いているKくんが、

ベランダで話し込んでいる後ろ姿は年の離れた友人のようで微笑ましい。

それにしてもシュルツが好きだとはびっくりした。


夕ご飯は近所のトンカツ屋で

たくやさん ロースカツ定食

わたし   カツ丼



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by rika_okubo7 | 2014-08-13 07:44